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暮れにスーパーで見かけた見慣れない野菜『もち菜』。
東海地方、中でも特に愛知県で食べられている伝統野菜なのだそうです。
正月菜とも呼ばれていることから、どうやらお正月の料理に使われるらしいことがわかります。
一体どんな野菜なのか?どういう料理に使われるのか?
気になったので調べてみました!
その結果、意外な事実も判明したのでその点についてもまとめてみました。
以下、どうぞご覧ください!
もち菜(正月菜)とは?
もち菜の特徴は?
もち菜は明治時代より尾張地方で栽培されている伝統野菜です。別名正月菜とも呼ばれ、尾張の正月の雑煮には欠かせない野菜として親しまれています。
小松菜に似ていますが、小松菜よりも葉の色が淡くやわらかいのが特長です。
しかし、もち菜は茎が細くて作業中に折れてしまうこと、葉がすぐに黄色くなり見栄えが悪くなることなどの欠点があり、農家からも市場からも敬遠されていました。
引用元:らでぃっしゅぼーや
見た目は小松菜によく似ていますね!
旬は12月から1月にかけての冬場であり、そこから正月菜とも呼ばれています。
『もち菜』という名前が、菜=名、もち=持ち、「名を持ち上げる」という意味で縁起が良いとされたことから、江戸時代の尾張藩では武家達も縁起担ぎに食していたそうです。
愛知県では伝統的にお雑煮の具として食べられてきました。
葉の色は小松菜よりも薄く淡い緑色。
葉も柔らかくクセがないため、サラダなど生で食べることも出来ます。
しかしそれ故に収穫時や輸送時に傷みやすく、県外へはほとんど流通していないそうです。
また、地元愛知県でも近年は流通量が減少しています。
繊細で傷みやすいもち菜。保存方法は?
水で湿らせた新聞紙に包んでから袋に入れ、野菜室で立てて保存します。
黄色く変色しやすいため、茹でてから冷凍保存するのもいいでしょう。
ちなみに、愛知県のお雑煮ってどんなもの?
画像引用元:お雑煮研究所
レシピにより多少の違いはあるものの、ベースとなるのはかつお昆布だしのすまし汁。
そこに煮た角餅ともち菜を入れて、かつお節をパラリとかければ出来上がり!
なんともシンプルなお雑煮です。
もち菜は、このシンプルなお雑煮の(お餅を除いて)唯一の具材なのです。
餅を別に煮るのが(鍋の洗い物が増えて)手間であれば、作ったすまし汁の中で煮てもOK!
餅がとけて汁がにごってしまわないよう、あまり触らずに煮込むとよさそうです。
予めもち菜をゆがいて切って冷蔵庫に入れておけば、ものの10分もかからずに完成できます!
スーパーで売っているもち菜はほとんどがニセモノ!?
そして、調べていく中で知って驚いた事実。
現在名古屋市内のスーパーで売られている『もち菜』は、ほとんどが『小松菜』。
つまり、この時期だけ小松菜を『もち菜』として販売しているのだそうです!
えぇー、なんだかだまされた気分( ;∀;)
というのも、品種改良された小松菜に比べ日持ちせず、扱い辛いもち菜は生産する農家さんが減ってしまい、市場にはもうほとんど流通していないからなのだそうです。
見た目がそっくりな小松菜で十分、ということなのでしょう。
絶対にもち菜を買いたい!という方のために小松菜ともち菜の見分け方も調べてみました。
もち菜は下の方まで葉が出ていて、小松菜は下の方は葉がない
のだそうです。
私が購入したのは、記事冒頭の写真のもの。
下の方には葉っぱが出て…いないかも?笑
来年は売り場でよく観察してみようと思います。
おわりに
尾張地方の伝統野菜『もち菜』。
現在では流通量が減ってしまったようですが、こだわりを持った農家さんは現在でも栽培されているようなので、産地の直売所や農協などでは購入できるかもしれません。
毎年この時期にしか収穫されない野菜なので、見かけることがあれば召し上がってみてはいかがでしょうか?
最後までご覧くださり、ありがとうございました!
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